不払い調査完了ずれ込み 生保、信頼回復は道半ば 一斉に総代会
保険金の不払い問題に揺れる生命保険会社の「総代会」が3日、一斉に開かれた。総代会は一般企業の株主総会に当たり、各社のトップが契約者の代表である総代に相次ぎ陳謝した。
ただ、不払いの全容を解明する各社の調査は現在も継続中。しかも、調査の難航で明治安田生命保険が当初予定していた6月末までに調査が完了しなかったことを明らかにするなど、業界全体の調査完了がずれ込む可能性が高まっている。生保の信頼回復は依然として道半ばだ。
「保険金の支払いという根幹業務で多大なるご迷惑、ご心配をかけた事を深くおわびする」(第一生命保険の斎藤勝利社長)
「請求を徹底的に洗い出し、9月末までに追加の支払いを完了したい」(日本生命保険の岡本国衛社長)
総代会で各社のトップは謝罪や対応の説明に追われた。
明治安田生命の総代会では松尾憲治社長が、調査の遅れを報告した。すでにソニー生命保険も「完了時期が確定できない」と発表しており、調査の難航が改めて浮き彫りになった。
難航しているのは、保険金や給付金の請求できるのに契約者が請求をしていない「未請求」と呼ばれる案件だ。
明治安田生命では、保険金の追加支払いの可能性がある約17万7000件について郵便や電話で契約者に請求を促しているが、うち約3割に当たる約5万4000件で6月末までに連絡が取れなかったという。
同社では、調査の遅れについて、「電話や訪問による案内を最大で3回行ってきたが、案内に対して返信のないお客さまや返信をもらっても、その後、診断書などの書類の返送がないケースが出ているため」(広報部)と説明している。
今後は支社や営業所の社員、営業職員が、これまで以上に契約者を直接訪問するなどの対応を強化し、9月末までに調査を完了させたい考えだ。
すでに6月末までに調査が完了しないと発表したソニー生命保険では、「調査完了の見通しが、結果的として甘かった」と話している。
残りの大半の生保は9月末までの完了を目指している。だが、「引っ越しをした契約者の転居先を役所に聞いても、個人情報は教えてもらえない」(大手生保)などと、調査の困難さに悲鳴が上がっている。「返信がない元契約者に対して、いつまで請求案内をすればいいのか」(中堅生保)と、調査完了の基準のあいまいさに困惑する声も出ており、9月末の期限までに完了できない生保が相次ぐ可能性もある。
各社は「調査の完了は信頼回復の大前提」(大手生保幹部)としているが、いつになればそのスタートラインに立てるのか、いまだに見えないのが実情だ。
7月4日付 フジサンケイ ビジネスアイより引用